DXとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データとデジタル技術を活用して、製品・サービスやビジネスモデルを変えるとともに、業務・組織・企業文化まで変革し、新しい価値を生み出すことです。単にパソコンやシステムを入れる「IT化」とはちがい、「デジタルを使って、仕事のしかたや価値の生み出し方そのものを変える」ところに本質があります。

このページでは、DXマスター(DX MASTER)が、DXの意味・定義から、IT化との違い、なぜ今DXが必要なのか、進め方、国内の事例までをわかりやすくまとめました。

DXの意味と定義

経済産業省の定義

日本では、経済産業省の「デジタルガバナンス・コード」で示された定義が広く使われています。要点をまとめると、次のとおりです。

  • 企業が、ビジネス環境の激しい変化に対応すること
  • データとデジタル技術を活用し、顧客や社会のニーズをもとに、製品・サービスやビジネスモデルを変革すること
  • あわせて、業務そのものや、組織・プロセス・企業文化・風土を変革すること
  • それによって、競争上の優位性を確立すること

デジタルガバナンス・コードは2020年に策定され、2022年に2.0、2024年9月に3.0へ改訂されています。

DXという言葉の始まり

DXという考え方は、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされています。もともとは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という、社会全体についての考え方でした。その後、企業の経営やビジネスモデルの変革を指す言葉として使われるようになりました。

デジタイゼーション・デジタライゼーションとの違い

DXは、デジタル化の「3つの段階」で考えるとわかりやすくなります。

段階意味例
デジタイゼーションアナログをデジタルに置きかえる紙の書類をスキャンしてデータにする、ハンコを電子印鑑にする
デジタライゼーション業務の流れをデジタルで効率化する経費精算をクラウドで完結させる、受発注を自動化する
デジタルトランスフォーメーション(DX)デジタルを前提に、ビジネスモデルや組織を変える製品を売る商売から、データを活かしたサブスクリプションのサービスへ変わる

つまり、IT化はDXの「手段」や「途中の段階」であり、DXはその先にある「変革」がゴールです。

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なぜ今DXが必要なのか(2025年の崖)

経済産業省は2018年9月の「DXレポート」で、古く複雑になった社内システムが「ブラックボックス」になり、DXが進まないままだと、2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性があると指摘しました。これが「2025年の崖」と呼ばれる問題です(あくまで、課題を放置した場合の想定です)。

ほかにも、働き手の減少、消費者の行動のデジタル化、生成AIの急速な進化など、企業をとりまく変化はますます速くなっています。こうした変化に対応し、成長を続けるために、DXが求められています。

DXの進め方(5つのステップ)

  • 1. ビジョンを決める:デジタルで「何を実現したいか」を、経営のことばで明確にする
  • 2. 現状を知る:業務・システム・データの課題を洗い出す
  • 3. 小さく始める:効果が見えやすい業務から試し、成功体験を積む
  • 4. データを活かす:部門ごとに分かれたデータをつなぎ、判断や新しいサービスに使う
  • 5. 人と文化を変える:DX人材を育て、失敗から学び挑戦する文化をつくる

大切なのは、ツールを入れること自体を目的にしないことです。「お客さまや社会にどんな新しい価値を届けるか」から考えるのが、DXを成功させる近道です。

国内企業のDX事例

製造・金融・小売・物流・建設・医療など、業界ごとに進め方はさまざまです。DXマスターでは、国内企業のDX事例を業界別にまとめています。

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最新のDXニュースと、DXの学び方

DXは毎日のように新しい動きがあります。DXマスターでは、企業・自治体のDXニュースと生成AIのニュースを毎日更新しています。体系的に学びたい方は、DX検定に挑戦するのもおすすめです。

DXのよくある質問

DXの読み方は?

「ディーエックス」と読みます。Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略です。

なぜ「DT」ではなく「DX」なのですか?

英語圏では「Trans(〜を越えて)」を「X」と書く習慣があるためです。「交差する」という意味の X を当て、DT ではなく DX と表します。

DXとIT化は何が違うのですか?

IT化(デジタイゼーション・デジタライゼーション)は、紙をデータにしたり、業務を効率化したりすることが目的です。DXは、その先で製品・サービスやビジネスモデル、組織や企業文化まで変え、新しい価値を生み出すことを目指します。

DXは大企業だけのものですか?

いいえ。中小企業や自治体、家庭でも進められます。クラウドの会計ソフトやキャッシュレス決済の導入、スマートホーム機器の活用も、身近なDXの第一歩です。

DXを学ぶには何から始めればよいですか?

まずは用語と事例に触れるのがおすすめです。DXマスターのDX用語集・DX事例集・毎日のDXニュースで全体像をつかみ、体系的に学びたい方はDX検定(DX Next検定™・DXビジネス検定™)にも挑戦してみてください。

出典:経済産業省「デジタルガバナンス・コード」(2.0:2022年9月、3.0:2024年9月)、経済産業省「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」(2018年9月)、総務省「令和3年版 情報通信白書」。定義は要旨です。原文は各資料をご確認ください。