Google は2026年10月13日、最新のフロンティアモデル「Gemini 4 Argon(ジェミニ フォー アルゴン)」を発表しました。Google DeepMind は「最も難しい問題を解くために作られた」モデルと位置づけ、同じ日に Gemini アプリと開発者向けの提供を始めています。
ここがポイント
- 複雑で長い手順の仕事が得意。コーディング、金融、法務、サイバーセキュリティ、科学研究など、何段階にもわたる作業を想定しています。
- Gemini アプリで使える。Google AI Pro と Google AI Ultra の加入者が、Gemini アプリや検索の「AI モード」で利用できます。
- 開発者・企業向けにも提供。Google AI Studio の Gemini API(有料枠)、Android Studio、企業向けの Gemini for business などで使えます。
- Gemini API では、入力と出力を合わせて最大100万トークンを扱えるとしています。
- API の料金は、2026年11月30日までの導入価格と、それ以降の通常価格が示されています(詳しくは公式ブログ参照)。
何が新しいのか
Google は、社内での実際の活用例を数多く示しています。開発環境「Antigravity」では、AIエージェントによるコードの提出が35%以上増え、やり直し(ロールバック)が約3分の1減ったといいます。Chrome チームでは、4,000万行規模のコードのうち約600万行の古いフォルダを整理する作業にも使われました。
文章作成では「これまでの Gemini モデルのどれよりも、文体の指示に従う」とし、あいまいな言い回しを減らして直接的に答えるようになったと説明しています。
安全面にも力を入れています。AIに読ませる文章に悪い指示を紛れ込ませる「プロンプトインジェクション」への耐性を測るテストでは、15回の攻撃の成功率を0.7%に抑えたとしています。また、取り返しのつかない操作の前には人に確認を求めるよう訓練したと説明しています。
DXマスターの視点
今回の発表で注目したいのは、性能の数字だけでなく、「大きなコードの整理」「長い調査」など、時間のかかる実務をどこまで任せられるかを、自社の事例で示している点です。生成AIの競争は「賢い答え」から「仕事をやり切る力」へと移っています。
企業が業務に取り入れる際は、AIが外部の文章やメールを読んで動く場面が増えるほど、プロンプトインジェクションなどの新しいリスクへの備えが欠かせません。DXマスター(DX MASTER)では、便利さと安全性の両方の視点から、新しいモデルの動きを追っていきます。
DX検定に出るかも? 関連キーワード
- AIエージェント…目標に向けて自ら計画し、ツールを使って仕事を進めるAI
- プロンプトインジェクション…AIに読ませる文章に悪意のある指示を紛れ込ませ、AIを本来と違う動きにさせる攻撃
- コンテキストウィンドウ…生成AIが一度に読み込んで扱える情報の量。トークンという単位で表す